銀杏古書堂の素人ネタ

Bがボケて、Aがつっこみます。逆にすればよかったと思っています。たまに違うやつもあります。贔屓目に見てセトウツミのパクリみたいなもんです。

◯ラスク

B「病院の待合室っていいよな」
A「いいか?俺あかんねん。匂いとかがさ」
B「ほんま居心地ええわ。何時間でもおれる」
A「何の病院の待合室がええん?」
B「やっぱり眼科やな」
A「何のやっぱりやねん」
B「内科行くときは風邪、外科行くときはどっか痛いやん」
A「うん」
B「眼科行くときなんて俺はコンタクト買うときぐらいやから、どこも悪くないねんよ」
A「なるほど」
B「目が悪いからコンタクト買いに行ってんねんけどな」
A「少しやかましいな」
B「でもリスクもある」
A「リスク?」
B「ラスク」
A「ラスク?」

A「んでなんやねんリスクて」
B「眼圧計よ」
A「ああ、プシュ!ってやつな。確かにあれは怖いわ。でも必要なもんやし、リスクではないやろ」
B「ラスク?」
A「リスク」

B「あれって何が目に当たってると思う?」
A「えっ、風ちゃうの?看護師さんも、風でますよ〜って言ってくるし」
B「指やで」
A「看護師さんの?」
B「当たり前やろ」
A「当たり前ではないやろ」
B「指出ますよ〜って言われたらどう思う?」
A「何で?痛いやん?ってなる」
B「そういうこと」
A「いや、そういうことやなくて。えっじゃあれは看護師さんが指で直に眼球を触って眼圧をはかってるってこと?」
B「そうそう。たまにネイルが刺さるときもあるよな」
A「看護師失格やそいつ」
B「看護師って呼び名慣れへんわ」
A「俺も無理矢理言ってる感はあるで」
B「スチュワーデスももうあかんのやろ?」
A「そうそう。フライトアテンダントやっけ?」
B「スチュワーデスがあかん理由は分かるけどな」
A「えっ、何でなん?」
B「死んでるからやろ」
A「スチュワーが?」
B「そうそう」
A「しょーもな」

 

◯ウニ

B「昔友達に言われたことでさ、未だに引っかかってることがあんねん」
A「女友達?男友達?」
B「女の子」
A「ほう。聞こう」
B「ウニあるやん?黒いトゲトゲ、あのウニさ」
A「なんで五・七・五やねん」
B「ウニ分かる?黒いトゲトゲ、あのウニさ」
A「どのウニ?」
B「ウニ知らん?アダルトビター、あのウニさ」
A「アダルトビター?三回聞いても最後の、あのウニさ、がちょっと腹立つな」

 

B「その子がウニの写真を何かに載せててんよ」
A「うん」
B「んでそのウニガールは可愛いからやっぱりコメントすることになるやん」
A「何やねんそのジャンル。なんてコメントしたん?」
B「ウニの海で溺れたい、って」
A「サザンの歌みたいに言うたんや」
B「そうそう。sea of loveみたいに」
A「タッキーと長谷川京子が出てたドラマの主題歌な」
B「長谷川京子がタッキーのことをキョンって呼ぶねんな。あれ可愛かったよな」
A「んで?」
B「んでその桑ガールがな」
A「荒いわ。桑田佳祐がらみの話になったけど、ウニガールと桑田を混ぜるのは繋ぎが荒いわ。DJやったら客から大ブーイングやで」
B「長いわ」
A「ごめん、それはちょっと思った」

 

B「んでな。そのコメントに返信がきてん」
A「うんうん」
B「まあちょっと期待するやん。可愛いから」
A「分かる分かる。なんて返ってきたん?」
B「ウニの海やったらトゲで傷だらけになるけど大丈夫?って」
A「うわ」
B「笑いマークもなしで」
A「ガチできてんねや」

B「せやねん。あかん、腹立ってきた」

A「可愛くなかったら?」

B「八つ裂きよ」

A「こわっ」

 

A「その子って普段からそういう事言ってくる子なん?」

B「ん?コナン?ちなみにネクストコナンズヒントは”排水溝のぬめり”やけど」

A「聞いてへん聞いてへん。しかも嫌なヒントやな」

B「なんて?」

A「普段からそういう素っ頓狂な事言う子やったんかなぁって」

B「いや、全然そんなことないで。おっとりとしたええ子や」

A「じゃあ、女の子やったんかな」

B「女の子って?」

A「察して」

B「ああ…興奮してきた」

A「癖」

 

A「まあまあ、可愛いいんやし許したろうや」
B「いくら可愛いとは言え、さすがに腹立つやろ?そしたらお前はウニを食べたいときにウニの中身食べたいわ〜!って言うんか!ハラミ食べたいときに牛の中身食べたいわ〜!って言うんかい!」
A「むっちゃ怒るやん。それよりちょっと待って。ウニの話してんのに、イクラとかタラとかタイとか使うのやめて。牛もおるし、完全に事故起こってるから」

 

B「貝を見落とすなよ」
A「やかましい」

◯ぐうの音

B「寝てない自慢がカッコ悪いってもう周知されてるやん?」
A「確かにな。もうあんまりする人もおらんくなってきてる感はある」
B「この前久しぶりにされてさ」
A「うわっ。まだおんねや」
B「俺もびっくりしてさ」
A「どんな感じやったん?」
B「最近ほんましんどいわ〜って」
A「うん」
B「んで寝不足ですか?って」
A「うんうん」
B「せやねん、寝不足やねんって」
A「うんうん」
B「昨日は何時ぐらいに寝たんですか?って」
A「うんうん」
B「ここ6年半は寝てないなって」
A「バケモンやないか」
B「そうなんすねって」
A「もっと反応せえよ」
B「6年半前に寝たときは何があったんすか?って」
A「何でそんな冷静やねん。ツッコむか驚くかせえよ」
B「ばあちゃんの葬式の後で泣き疲れてって」
A「……人やな」
B「うん?」
A「バケモンや思たけど、人やわ」
B「せやろ」

 

A「んで、何で寝えへんの?その人?」
B「俺も聞いてんよ」
A「うん、何て?」
B「逆に何でそんな寝るん?って言われたわ。Aならなんて返す?」
A「いや、眠いからですかね、とか?」
B「やんな?俺もそう返してん」
A「そしたら何て?」
B「俺は眠くないから寝えへんねんって」
A「それ聞いて何て言ったん?」
B「ぐう」
A「いや、それ出たらあかんねん。ちょっと反抗の意思が見えとる」
B「ぐうの音も出ない程ではなかってん」
A「なるほどな。でも上司やったらそこはすごいっすね〜とかで笑っとけばいいんちゃうの?」
B「ぐう」
A「それもうええねん」

◯損

A「俺さぁ猫アレルギーやねん」
B「そうなんや。じゃあ猫食べられへんのか?いや、あれは毛に反応するだけか」
A「ん?」
B「毛に反応するだけか」
A「いや、そこじゃなくて」
B「じゃあ何も言うてへんやん」
A「いやいや、猫やん。猫食べられへんやんのとこやん」
B「損やなあ」
A「損やなあ、やなくて。猫やんな?みんなが知ってる猫よな?キャットよな?」
B「うん、キャット」
A「食べ、んの?」
B「肥えたやつがええな」
A「肥えてる肥えてないじゃなくて、食べるか食べへんかの話」
B「食べるよ。スイスとかスペインのバスク地方では普通に食べられてるしな」

A「スペインの?」

B「バスク地方

A「どこやねんそれ」

B「海老のバスク

A「それはビスク」

B「そういう国も普通にあるってこと」
A「そうなん?でもここは日本やで」
B「まあまあ」
A「まあまあやあるかぁ」

 

B「ちなみに昨日は鍋にした」
A「昨日はってことはけっこう頻繁にいってるよな」
B「おとといは煮た」
A「三日前は?」
B「焼きで」
A「四日前は?」
B「蒸した」
A「五日前は?」
B「天ぷらで」
A「六日前は?」
B「ムニエルにした」
A「猫の?」
B「猫平目のムニエル」
A「舌平目のムニエルみたいに言うな。一週間前は?」
B「ズワイ猫のクリームスパゲティ」
A「ズワイ猫?おんの?」
B「おる」
A「八日前は?」
B「刺身で」
A「急にシンプル!恐れていたものがついにきた。クセはないん?」
B「パクチーと同じぐらいある」
A「クセの塊やん」

 

B「九日前は……」
A「いや、記憶力!」

◯不毛

E「親父、事件だ」
F「どうした、息子よ」
E「走っている時に急に原付きがとまり、それからうんともすんとも言わなくなったんだ」
F「ガス欠か」
E「いや、ガソリンは満タンだ」
F「オイルはどうだ」
E「オイルの事は分からない」
F「オイルかもしれないな」
E「かもしれない」
F「それでどうする、息子よ」
E「すまないが、金井町の交差点にあるガソリンスタンドまで来てくれないか」
F「待っていろ、すぐ行く」
E「すまない」
F「いいってことだ。それでどうだ、一発目にエンジンがかかった時、白い煙は出ていたか」
E「いや、出ていない」
F「ならオイルでもないな」
E「オイルの事は分からない」
F「そうか。冬はエンジンがかかりにくくなるからな。それかもしれないな」
E「かもしれない」
F「うむ」

 


A「なんやお前ら!」

 

◯眼鏡

B「俺この前さ、コンタクトつけてる暇もないぐらい寝坊してもて、急いで着替えて眼鏡だけ掴んで駅まで走ってんよ」
A「うん」
B「なんとか電車には間に合ってん」
A「んで?」
B「んで、気付いてん」
A「何に?」
B「フレームない」
A「フレーム?」
B「レンズだけやねん」
A「どうやって顔に付いてんねん」
B「ピトーッ!って」
A「ピトーッ!って?」
B「うん。ピトーッ!って」
A「どこがどうやって付いてんねん」
B「だからピトーッ!って」
A「ピトーッ!って?」
B「うん」
A「まぶたに張り付いてんの?」
B「うん、ピトーッ!って」
A「ピトーって?」
B「いや、ピトーッ!って」
A「感嘆符は別にええやん」
B「いや、そこが一番大事やん」
A「一番なん?」
B「負けないことよりも」
A「投げ出さないことよりも?」
B「逃げ出さないことよりも」
A「信じ抜くことよりも?」

 


B「……せやな」
A「冷めんなや」